セラミック治療はなぜ保険適用外?

はじめに

セラミック治療は白い歯にできる人気の治療法です。多くの芸能人もセラミック治療を受けています。「芸能人のように白くてきれいな歯にしたい」と憧れますが、セラミックは治療費が高額なイメージがあり、なかなかセラミック治療に踏み込めないという方も多いです。

白い歯にできるのはセラミック治療だけではありません。実は、2014年から保険診療でも白い歯にできるようになりました。

今回はセラミック治療と保険診療でできる白い歯の違いと特徴をまとめていきます。

セラミック治療はなぜ保険適応外なの?

白く輝くきれいな歯は誰もが憧れます。「セラミック治療を受けたい」という方も多いですが、セラミック治療は日本では保険が適用されず、自由診療になります。

なぜ、セラミックは保険適用外なのでしょうか?

保険が適用されるのは「歯の健康を目的とした最低限の治療である場合」というルールがあるからです。セラミック治療の場合は、歯の健康だけでなく審美面も重視した治療であるため保険が適用されません。

ホワイトニングも同じです。「歯を白くする」という審美性を目的とした治療になるため保険適用外の自由診療となります。自由診療は歯科医院によって治療費を設定できるので、同じ治療であっても歯科医院によって料金が異なります。

保険診療でも白い歯にできるようになった

数年前までは、奥歯を保険診療のつめ物やかぶせ物にすると、ほとんどのケースが銀歯になってしまいました。銀歯は見た目も気になりますし、金属アレルギーの心配もあります。

しかし、2014年4月からCAD/CAM(キャドキャム)冠という白いかぶせ物の治療が一部の歯で保険適用となり、保険診療でも銀歯ではなく白い歯にできるようになったのです。

CAD/CAM冠の適用範囲は徐々に拡大され、現在はほとんどの歯に使用されています。前歯・第一小臼歯・第二小臼歯に限っては無条件でCAD/CAM冠にすることができます。

第一大臼歯は、上下左右の第二大臼歯が残っていて安定した噛み合わせが維持できており過度な咬合力がかからない歯であればCAD/CAM冠にすることが可能です。金属アレルギーの診断がおりている方は、第二大臼歯もCAD/CAM冠が適用されます。

セラミックと保険の白い歯の違いとは?

奥歯を白い歯にする治療は、大きく分けると以下の3つになります。

  • コンポジットレジン
  • CAD/CAM冠
  • セラミック

それぞれの特徴をまとめました。

コンポジットレジン

コンポジットレジンは、一般的な虫歯治療の際に使用する保険適用の歯科用プラスチックです。主に小さい虫歯を詰める時に使用します。虫歯を取り除いた後に、レジンを詰めて特殊な光を照射して固めます。型どりの必要もなく1日で治療を終えることが可能です。一見白い歯ではありますが、変色しやすいというデメリットがあります。その他にも、金属やセラミックよりも強度が劣るので、欠けてしまう恐れがある為大きなつめ物には不向きで、小さい虫歯治療に限られています。

CAD/CAM冠

CAD/CAM冠は、プラスチックとセラミックを混ぜ合わせた白い素材でできています。

金属を使用しないので金属アレルギーの心配もいりません。2020年9月から、ほとんどの歯に使用できるようになった保険適用の治療です。

保険診療で奥歯を白い歯にできるため注目を集めていますが、強度が劣るので割れやすいデメリットがあります。

また、プラスチックも混ざっているため、見た目に透明感がなく、徐々に変色もしやすいです。CAD/CAM冠の適用範囲が広がり、前歯から第二小臼歯までは誰でもCAD/CAM冠を装着できるようになりましたが、第一大臼歯と第二大臼歯に限っては条件があります。誰もが全ての歯に適用できるわけではありません。

セラミック

セラミックは保険が適用されない自由診療です。セラミックの特徴は、以下の3つです。

  • 自然な白さにできるので審美面が優れている
  • 変色しない
  • 汚れが付きにくい素材のため虫歯や歯周病になりにくい

審美面に優れた歯に優しい治療ですが、割れる可能性があるという注意点もあります。また、セラミックのみでできたかぶせ物であれば金属アレルギーの心配は不要ですが、「メタルボンド」という金属の上にセラミックを焼き付けたかぶせ物の場合は金属アレルギーが出る可能性もあります。

セラミックにもさまざまな種類があり、より審美性に優れたものから、強度が高いものまで特徴が異なります。

例えば、より透明感があり見た目が美しい「オールセラミック」の素材であれば前歯に使用されることが多いですが、強度が劣るので奥歯には不向きです。しかし、ジルコニアという素材はかなり丈夫なのでしっかり噛み合う奥歯に適しています。

一見同じセラミック治療であっても、素材の特徴が異なるので使用する部位も変わってきます。歯科医院によってはセラミックの呼び方が異なることもあるので、セラミック治療を受ける際はその歯に適したセラミックの種類を歯科医師と相談しながら決めた方がいいです。

治療後についても、医師からマウスピースの装着等長持ちさせるために必要なことの指示はなるべく守るようにしましょう。

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まとめ

これまでは奥歯を保険診療で治療すると銀歯になってしまい、白い歯にしようとすると自由診療であるセラミック治療を選択しなければいけませんでした。

治療費が高額になるため諦めて銀歯になってしまう人も多かったのですが、2014年4月からCAD/CAM冠が一部の治療で保険適用されるようになっています。2020年9月からはさらに適用範囲が広がり、一部条件はありますが現在はほとんどの歯を保険で白くすることが可能です。

セラミックに比べると、見た目も素材の質も強度も劣ってしまうCAD/CAM冠ですが、安価な治療費で白い歯にでき、金属アレルギーの心配もいらないという大きなメリットがあります。

白い歯にしたいが費用はできるだけおさえたいという方は、一度その歯がCAD/CAM冠の適応になる歯なのか、歯科医師に相談してみてはいかがでしょうか。

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