セラミック治療は保険でもできる?

患者さまから「保険でセラミック治療できないのですか?」とよくご質問いただきます。
結論から言いますと、セラミックを保険で行うことはできません。しかし、保険適用の白いかぶせ物がありますのでご説明いたします。

1. 保険適用できるセラミック?

「最近は保険でも白いかぶせ物ができるそうですね」とよくご質問いただきます。続く質問として「白いかぶせ物って、つまりセラミックですか?」という声もよく聞かれますが、現時点で保険適用できるセラミックはありません。

では、保険適用できる白いかぶせ物は何なのでしょうか?

答えは、CADCAM冠です。プラスティックにセラミックのパウダーを混ぜ合わせた材質で、コンピューターでクラウンを設計し、ブロックを削り出して作ります。

プラスティックが主原料のため柔らかく、どちらかと言うと仮歯に近い材料ですが、従来の銀歯と比較すると一時的使用を目的とした材料として重宝するだろうというのが、私(理事長)の考えです。

2. CADCAM冠適応の条件・部位は?

2021年4月よりCADCAM冠の適応条件や部位が変わりました。

CADCAM冠適応の条件は、上下左右7番の歯がはえ揃っており欠損がないことです。端的にご説明すると、 CADCAM冠自体の強度が危ういため、かみ合わせが安定している患者さま以外は使用を避けた方が良いという趣旨であると言えます。

前から7番目の奥歯にはCADCAM冠を使用できないのは、最も力が掛かる歯には強度的に難しいためです。

4. CADCAM冠の硬さ

ハイブリッドレジンブロック

  • 無機成分量(wt%)76/70以上
  • 曲げ強さ(MPa)288/240
  • ジルコニア900-1200Mp
  • ビッカース硬さ(HV0.2)138/75以上
  • 給水量(ug/mm3)11.6/20以下

従来の硬質レジンと比較すると強度が上がりましたが、天然の歯と比較すると柔らかい材質です。そのため、割れる可能性は比較的高いと言えます。

種類 ビッカース硬さ※1
(HV)
曲げ強さ※2
(MPa)
ジルコニア 1000〜1300 1200〜1500
セラミック 400〜500 350〜400
18金 400 500〜1300
天然歯(エナメル質) 300 85
20金 220 ?
CADCAM冠 100 288
硬質レジン 30 150〜180

※1:硬さを表す尺度
※2:曲げ荷重に対し、破壊に至る最大荷重

5. まとめ

基本的に、CADCAM冠はあまり強度のない材質です。
例えば保険適用の銀歯をセラミックに替えるまでの繋ぎ役として使用するかぶせ物だと理解いただくと良いかと思います。

保険適用で白いかぶせ物が認められた意味合いは大きいものの、硬さや強度を考慮すると長期間お口の中で機能するのは難しいと言えます。

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