目次
- 01はじめに
- 02セラミック治療(矯正)とは
- 03よくあるトラブル
- 04事前に理解しておくべき注意点
- 05成功させるためには?
- 06まとめ
はじめに
セラミック治療(矯正)は、短期間で美しい歯・口元になれるなどの多くのメリットがあります。しかし、メリットだけではなく、デメリットもあります。セラミック治療(矯正)について、どのようなリスクや注意点があるのかを知らずに施術すると後悔することになるかもしれません。
そこで本記事では、セラミック治療(矯正)のよくあるトラブルや注意点、成功させるためにできることについて解説します。セラミック治療(矯正)を検討している方は、是非とも参考にしてください。
セラミック治療(矯正)とは
セラミック治療(矯正)とは自分の歯を土台にして、セラミックで作製した被せ物をして歯並びを整える治療方法です。セラミック治療は、セラミック矯正ともいわれていますが、自分の歯を動かす歯列矯正とは異なります。
自分の歯を動かす矯正治療ではないので短期間で治療を終えられ、治療中は仮歯をつけるため、セラミック治療をしていると気づかれにくいことも特徴です。
セラミックは天然歯に似たツヤ感と透明感があり、歯の色や大きさ、形を自分が希望するように作製できます。
よくあるトラブル
セラミック治療(矯正)でよくあるトラブルは次の7つです。
1.希望していた見た目にならなかった
2.セラミックの歯が破損してしまった
3.セラミックの歯が外れてしまう
4.噛み合わせが悪くなった
5.セラミックを被せた歯が虫歯になった
6.歯髄炎(しずいえん)になった
7.歯周病などにより歯ぐきが下がった
一つずつ詳しく解説します。
1:希望していた見た目にならなかった
セラミックの歯は人工的に作製するので、自分が希望する色やサイズ、形にできます。しかし、セラミックの歯だけが白く浮いて見えてしまうことや周りの歯になじんでいない、希望していた見た目にならなかったといったトラブルがあります。
歯科医師との事前の打ち合わせが不十分で、仕上がりの認識の違いによって、自分が希望していた見た目にならないことが原因です。
2:セラミックの歯が破損してしまった
セラミックで作られた歯は、永久的に使えるものではありません。セラミックは強い力が加わると欠けたり、割れたりすることがあります。原因は硬いものを噛んだときやぶつかって強い衝撃を受けたとき、噛み合わせが合っていない、歯ぎしり、噛み締める癖があるなどさまざまです。
もしセラミックの歯が破損してしまった場合は、基本的に作り直す必要があります。
3:セラミックの歯が外れてしまう
セラミックの歯を一度装着したら永久的に使える、というわけではなく、突然外れてしまうことがあります。
長い年月を経てセメントが劣化してしまうことやセラミックの歯の下が虫歯になってしまった場合、噛み合わせが合っていない場合に外れやすくなります。
4:噛み合わせが悪くなった
セラミックの歯にしたことにより噛み合わせが合わず、違和感があることがあります。噛み合わせが悪いままでいると、虫歯や歯周病のリスクが高まる、顎関節症の原因、肩こり、頭痛、ストレスを感じるなど口腔内以外にも悪影響を及ぼします。
5:セラミックを被せた歯が虫歯になった
セラミックの歯は、金属やプラスチックの被せ物に比べて汚れがつきにくいメリットがありますが、歯磨きが不十分で口腔内環境が悪いと、虫歯になる可能性があります。
虫歯菌は糖分をエサにして酸を作り、歯を溶かして穴を開けます。虫歯が進行してしまった場合、セラミックの歯を外して治療する必要があり、再度セラミックの歯を作製するコストがかかります。
6:歯髄炎(しずいえん)になった
歯髄炎とは、神経がある歯の根っこの管の部分に細菌が入ってしまい、感染して起こる炎症のことです。
セラミックの歯にするために自分の歯を大きく削らなければならない場合、歯の神経を刺激し、歯髄炎を引き起こすことがあります。歯髄炎になった場合は、歯の神経を抜く治療が必要です。一度歯の神経を失ってしまうと、元には戻りません。
7:歯周病などにより歯ぐきが下がった
歯ぐきは加齢や歯周病などが原因で、セラミックの歯を作ったときよりも下がってしまい、セラミックの歯と歯ぐきの間に隙間ができてしまうことがあります。
一般的に、歯ぐきは加齢とともに少しずつ退縮します。また、歯磨きが不十分で口腔内環境が悪いと、歯周病が悪化してしまい歯ぐきが退縮してしまいます。一度退縮してしまった歯ぐきは元に戻りません。そのため、セラミッククラウンと退縮した歯ぐきの隙間を埋めるためには、セラミックの歯を作り直す必要があります。
事前に認識しておくべき注意点
セラミック治療(矯正)を始める前に、前の項目で紹介した7つのよくあるトラブルに加え、次の5つの注意点もしっかり認識しておきましょう。
1.健康な歯を削る必要がある
2.虫歯や歯周病のリスクが高まる
3.根本的な歯並びの改善はできない
4.セラミックの歯には寿命がある
順番に説明します。
1:健康な歯を削る必要がある
セラミック治療(矯正)は、自分の歯を土台にしてセラミックの歯を被せます。そのため、自分の健康な歯を削らなければなりません。歯並びを整えるために、状況に応じて神経を抜く治療が必要なケースもあります。歯は大きく削ったり、神経を抜いたりすると弱くなってしまうので、自分の歯を大切にしたいと思っている方は、しっかり検討しましょう。
2:虫歯や歯周病のリスクが高まる
虫歯や歯周病の原因は、細菌のかたまりである歯垢(プラーク)です。プラークは食後おおよそ8時間で形成され、歯に付着する白いネバネバしたかたまりになります。
セラミックの歯にすると、自分の歯ぐきとセラミックの歯の間に段差ができてしまいます。この段差にプラークがたまり、プラークの中の細菌が原因で虫歯や歯周病菌を引き起こします。
セラミックの歯は、銀歯やプラスチックの歯に比べて汚れが付きにくい性質を持っています。そのため、他の素材に比べて虫歯や歯周病のリスクは低減されますが、歯磨きなどの適切なケアをしなければ虫歯や歯周病のリスクはあります。
3:根本的な歯並びの改善はできない
セラミック治療(矯正)は、歯列矯正とは異なります。歯列矯正では、自分の歯を動かして歯並びを整えるので、噛み合わせを治療できます。しかし、セラミック治療(矯正)では自分の歯を動かさずに、セラミックの歯の形や角度によって歯並びを整えます。
セラミック治療(矯正)では、見た目を整える方法で、噛み合わせを治療する手段ではありません。
4:セラミックの歯には寿命がある
セラミックの歯は丁寧なケアによって10年以上使えることがありますが、ずっと使えるわけではありません。一定期間で作り直す必要があります。作り直す際には、改めて治療費が必要です。長い目で見て、治療費のことも考慮しましょう。
成功させるためには?
セラミック治療(矯正)のリスクや注意点を紹介してきましたが、セラミック治療を成功させるためにできることを紹介します。
- 信頼できる歯科医院を選ぶ
- 口腔ケアを徹底する
- 定期的に歯科医院でクリーニングを受ける
- ナイトガードを使用する
信頼できる歯科医院を選ぶ
信頼できる歯科医院・歯科医師に会うために、まずは歯科医院でカウンセリングを受けましょう。
コミュニケーションをしっかり取れる歯科医師を選ぶことが大切です。コミュニケーションが取れないと、治療のゴールのすり合わせがうまくいかず、希望通りにならない可能性があります。
また、メリットだけではなくデメリットや注意点、リスクを伝えてくれる歯科医師は信頼できるでしょう。十分なコミュニケーションで、明確な治療のゴール、治療方針、治療方法、メリット、デメリット、リスク、料金などに納得したうえで治療を進めることが理想です。
口腔ケアを徹底する
虫歯や歯周病を予防するために、毎食後の歯磨きはしっかり行いましょう。
歯磨きの際は、歯ブラシに加えて歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどの併用がおすすめです。歯ブラシだけでは口腔内の汚れを約6割しか落とせません。歯間ブラシやデンタルフロスを併用すると汚れを8割以上落とせます。
セラミッククラウンの歯と歯ぐきの間など、プラークが残りやすい部分も意識して歯磨きしましょう。
定期的に歯科医院でクリーニングを受ける
どんなに丁寧に歯磨きしても、全ての汚れやプラーク、歯石は除去できません。自分ではプラークや歯石はついていないと思っていても、歯ぐきの下に隠れています。放置すると虫歯や歯周病のリスクが高まるので、定期的に歯科医院でプロによるクリーニングを受けましょう。
クリーニング以外にも歯磨きについてのアドバイスを受けられ、虫歯や歯周病、噛み合わせなども定期的に確認してもらえるので、問題が起きたときにすぐ対処できるメリットもあります。
ナイトガードを使用する
寝ている間の歯ぎしりや食いしばりから歯を守るために、毎晩ナイトガードを使用しましょう。ナイトガードによって、セラミックの歯が取れることや破損を防げます。
セラミック治療(矯正)後によい状態を保つため、当院でもナイトガードの使用を推奨しています。
まとめ
セラミック治療(矯正)には多くのメリットがありますが、デメリットもあります。
セラミック治療(矯正)のメリットやデメリット、リスクについて十分に理解を深め、納得して治療を進めることが大切です。治療後に後悔しても、削ってしまった歯は元に戻りません。セラミック治療(矯正)を検討されている方は、まず歯科医院で相談してみましょう。
当院では、セラミック治療(矯正)の無料カウンセリングをしています。セラミック治療(矯正)について悩まれている方はお気軽にご相談ください。
東京でセラミック治療(矯正)を考えている方、歯科矯正・マウスピース矯正に興味があるけど費用や期間でお悩みの方は、一度「まる歯」の歯科医院にご相談ください。
医療法人社団まる歯には、被せ物(インプラント、セラミック等)や入れ歯の治療に関する指導医・専門医が在籍しています。
※補綴(ほてつ)とは,歯が欠けたり、無くなった場合に被せ物や入れ歯等の人工物で補うこといいます。
東京都内7駅(渋谷駅、麻布十番駅、東松原駅、西永福駅、久我山駅、秋津駅)に7医院展開しています。
患者さまを第一に考え、痛みに配慮した治療心掛けています。
また、虫歯や歯周病などの一般歯科から審美歯科(セラミック、ホワイトニング、インプラント)など幅広く歯科治療を受診いただけます。
診療案内:虫歯、歯周病、歯のクリーニング(歯石取り等)、ホワイトニング(3,300円/回)、歯科矯正、マウスピース矯正、小児歯科、小児矯正、インプラント、セラミック矯正、親知らず、口腔外科、入れ歯(義歯)、審美歯科、口臭対策、予防歯科